上坂 隆志
うえさか たかし
技術部 設計グループ 設計3チーム
私の仕事は設計ですが、設計の中でも、ちょっと特殊な設計をしています。通常、橋の設計というと、橋のプロポーションを決めたり、部材の設計をすることが連想されますが、自分が今担当しているのは、橋を施工する際に必要な補強の設計です。橋は、完成した時と施工中で、構造系が変わることがあります。また、施工するにも、いろいろなやり方があり、大きな船(専門用語で台船)に乗せて、現地で、大型クレーンで一気に施工してしまう方法、「送り出し」といって、橋をどんどん伸ばしていく方法などがあります。このどちらも、完成時とは違う構造系になるので、施工中に弱点となる箇所に補強をする必要があります。この補強計算をしたり、橋の施工計画を見直すため、関係部署と連携して、諸検討や調整作業を行っています。設計部門は、会社の中では、リーダー的存在なので、責任重大ですが、その分やりがいを感じています。
「家族を守る」という意識のもと、仕事に対して、より一層の責任感を持つようになりました。今年の5月に結婚したばかりですが、新婚気分はあまりなく、これから、どう家族を守っていけばいいのかというような気持ちが強いと思います。
やはり、橋を架けていく際に必要となる補強の計算です。一見地味ですが、施工途中に、もしかしたら、この橋は崩れてしまうのではないか、あと何トンの重量が加わったらダメなのかということを、自分でイメージしながら補強の計算をするのは、とても面白い。自分で決めていく感じがあります。また、自分で補強の詳細を決めた後、実際の現場に行って、橋が架かるのを見るのは、生きた心地がしません。ヒヤヒヤしながら、本当に自分の計算は、正しかったのだろうかなど、いろいろなことが頭をよぎります。でも、架かった瞬間は、ほっと安堵する。この気持ちがたまりません。
構造解析学研究室の出身なので、少なからず、設計には興味を持っていました。橋の設計は、構造力学がベースになるので、自分の専門が活かせると思いました。また、設計の知識は、現場での判断材料にもなるので、何をするにも、設計の素養を磨いておく必要があると考えています。
人・物・地域を結ぶ、次の社会の基盤となる構造物であるという点と、その「構造美」に魅力を感じます。単に美しいだけでなく、用途としての機能も果たしている。まさに、「用・強・美」が兼ね備えられています。また、設計した橋桁を工場で製作し、それを現場に架設するため、「橋梁製作メーカー」と「建設会社」という側面で、仕事に従事できることも、橋の大きな魅力です。MMBの魅力は「人」です。前向きな姿勢の人が多く、日々切磋琢磨することで、技術者としても、社会人としても、自分の可能性を広げるができる環境にあると思います。
会社に入ってから一番大事なのは、気持ちというか、取組み姿勢だと思います。自分が知らないことも、目標を決めて進めていかなければならない。周りの人のアドバイスも、貪欲に吸収していく必要がある。その時に大切になるのは、取組み姿勢で、前向きな姿勢は、自分自身の成長や周囲の信頼獲得につながり、周りの人を動かしていきます。そんな気持ちを持って、この会社に入ってくれることを心待ちにしています。ともに手を携え、橋梁業界を動かしていきましょう。